2008年06月25日

WS情報と、報告

まずは、前回のWSの報告。

■M_Produce WS0806-05 講師=茂山童司■

M_Produce初の「狂言」ワークショップ。
狂言の“決まりごと”=型を学んでいきます。

立つ。歩く。曲がる。座る。笑う。泣く。
続いて、もっとも短い“謡い”にも挑戦。
休憩を挟んで、いくつかの所作を体験します。
のこぎりで枝を切る。
襖を開ける。障子を開ける。重い扉を開ける。
酒を注ぐ、飲む。
1日目最後には、狂言「しびり」の冒頭の台詞を稽古しました。

狂言には台本がありません。舞や所作の舞踊譜もありません。
まったくないわけではないけれど、教えられる時は、ひたすら師匠が言ったこと、やったことを真似ます。まったく同じになるまで、繰り返し繰り返し稽古します。
その上で初めて、その人のくせやオリジナリティが滲み出てくるわけです。

何百年と伝えられてきた型には、必ず意味があります。
古臭いものと思いきや、実はものすごく合理的なのです。
そして美しい。
現代にまで継承され続けているということは、伊達じゃないのです。

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2日目は、動物になる、をやりました。
馬。牛。鶏。犬。
所作のいくつか。
竹やぶに入る。石を投げる。

狂言は、小道具をほとんど使いません。
扇、のみです。
舞台装置もほとんどありません。
能舞台を一周回って、「着いた」と言えば、長い道のりを歩いたことになります。

しかし、実際にはないからこそ、リアリティが必要だ、と茂山さんは言います。石を投げる時、持った石はどれほどの大きさで、重さなのか。のこぎりで枝を切るとき、枝の太さはいかほどか、のこぎりはどうやったら切れるのか。

リアリティと同時に求められることは、「どう見えているか」ということ。使える小道具が扇しかない、舞台装置もない、その中で「どう見えているか」「どう見せるか」。制約が多い中で、どう表現するのか。シンプルなだけに、本質的な表現が求められます。

どこまでデフォルメできるのか。それはつまり、無駄を省いて、省いて、省いて…していくと、どうしても残さなければならない表現だけが残ります。だから、表現として強い。揺るぎないものになります。

2日目の最後は、狂言「釣狐」のさわりを体験しました。

これらのワークは、狂言師になるわけではない俳優たちにとって、直接的には役に立たない技術かもしれません。しかし、例えば“型”ということを考えたり、何もない中での表現、ということを考えたり、シンプルで本質的な表現、ということを考えたり、取り入れ方によっては現代演劇の俳優に役立つ知恵や、考え方がたくさん詰まっていたように思います。

続いて、まもなく開催される7月のWS情報です。

■M_Produce WS0807■

「身体からカラダへ」

講師=黒子沙菜恵(くろこさなえ)


日程=7/8(火)・9(水)、各19:00〜21:00
会場=スペース・イサン
対象=三年かつ五回以上の舞台経験があり、向上心のある俳優
受講料=4,500円
持ち物=動きやすい服装(ジーンズは不可)、裸足になります。

申込はこちらから
講座内容
自分の身体を使って、動きの言語を色々なイメージによって導き出します。それらと出会い味わう事によって、自身のカラダの世界を自然に広げて行きます。それは声にならない粒のような「コトバ」を増やしていく作業です。日常と同じように即興的に「コトバ」を増やし、それを「カラダ」へと繋げていきます。そして他者の「カラダ」とも、それを共有してみます。
難しいことは何もありません。ただ身体のみ、変化する事を感じるのみです。

黒子沙菜恵(くろこさなえ)
NYで様々なダンスに出会う。身体の構造に着目しリリーステクニックを学び、骸骨の模型を眺める日々。'00年リヨンビエンナーレに招待。Dance&Peopleではナビゲーターを務める。'07年韓国に1ヵ月間滞在、International Collaboration Work2007に参加。ギタリストtake-bowとの「オトノカケラ」は現在進行形。
その時々の出会いによって揺れる身体と心をカラダ1個で受け止める。
今年5月より黒子さなえ改め黒子沙菜恵として活動をスタート。


posted by 丸井重樹 at 18:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Workshop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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