2008年07月12日

黒子WS報告

M_produce WS0807-06
『身体からカラダへ』


ワークショップシリーズの6回目。
講師は黒子沙菜恵(さなえ 改め)。

黒子さんのワークショップは、もう何年も前に京都芸術センターでやっていた<明倫ワークショップ>を拝見した時から、「これは俳優にも使える」と思っていて、今回ようやく実現した。
“リリーステクニック”と呼ばれる、身体の使い方が面白い。身体の力を抜く。緊張を解きほぐして、身体のパーツパーツを動かす。自分の身体の構造を理解して、自由に使えるようになることは、俳優にも必要なスキルだ。

力を抜く、緊張をほぐすのに、呼吸を使う。
大きく息を吸って、はく。あくびをする。黒子さんのクラスでは、あくびを多用する。講座中にあくびとは、普通は不謹慎だけれど、この講座ではむしろ推奨される。どうやったらあくびが出るか。これも単純に俳優にとって有効なスキルだ。
次に意識するのは背骨。
沢山の小さな骨がつながっている背骨の一つ一つを順番に動かす。慣れてくると、人に触ってもらった背骨だけを動かすことが出来るようになるのだとか。

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二日間を通して、身体を自由に動かすことがテーマだった。
どこを曲げると、どうなるのか。
それぞれのパーツをバラバラに動かす。
その時、意識は邪魔になることがある。考えると、自由に動かせない。身体が動くに任せる。
やわらかく。身体が拡がるイメージを持つ。

二つのワークを実践してみる。

二人一組になり、一人は床に寝転がって自由に身体を動かす。柔らかく。目をつぶって、手・足・首、それぞれが気持ちいい方向に勝手に動かしている時は、いいのだけれど、ここに意識の強制を入れる。つまり、ペアのもう一人を“見続ける”というルールをつける。見られる役の人は立ったままで、動き回る。近づいたり離れたり、早く動いたりゆっくり動いたりする。床で動く人は、顔だけペアに向けているけれど、身体は自由に動かす。これがなかなか出来ない。つい意識が勝ってしまう。つまり、“見る”ことに集中して、身体が自由にならないのだ。

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“見る”行為は、俳優が台詞を言うことに似ている。
台詞を言うことに集中して、身体を自由に動かせない。

もう一つのワークは、右手と左手の会話。
右手と左手が、勝手に会話する。意識して動かすのでなく、できるだけ自由に右手と左手が動き回って会話する。手に集中しない。しかし、会話を“感じる”。身体は自由に。
これも難しい。

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黒子さんは、骸骨の模型を見るのが好きなのだそうだ。
人間の身体がどのように繋がっていて、どう動くのか。
ダンサーならば当然ともいえる興味から、独学でこのメソッドを見つけ出したのだとか。俳優の身体も面白い、と黒子さん。

自分の身体を自分でコントロールすること。
それは、意識的に動かせる、ということだけではなく、むしろ逆に、身体が自由に動くようにさせること。

台詞(言葉)は論理的。
身体は非論理的。
同時に扱う演劇こそ、身体のことを知らないといけない。


posted by 丸井重樹 at 11:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Workshop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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